気象庁では、「2030年に向けた数値予報技術開発重点計画」(以下、「重点計画」)で示した方向性に沿い、数値予報システムの開発を進めてきました。一方で、人工知能(AI)技術は重点計画策定当時の想定以上の急速な進展を遂げ、数値予報分野においてもAI気象モデルや深層学習を用いたガイダンス等による高い予測精度の実現や新しいプロダクト作成が可能になりつつあります。また、交通政策審議会気象分科会提言『「2030年の科学技術を見据えた気象業務のあり方」の補強~近年の社会動向を踏まえた追加的施策~』(令和7年6月)を受けて気象庁が策定した『「2030年に向けた数値予報技術開発重点計画」の補強』では、物理モデルと先端AI技術開発を両輪での推進を方向性として示しました。
AI気象モデルは、物理的手法に基づく気象再解析データ等を学習して作成されるもので、既存の物理モデルの予測精度を上回る要素も見られる等、近年急速に発展しており、各国の数値予報センターが開発や実用化に積極的に取り組んでいます。数値予報の応用処理分野においても、深層学習技術を用いたガイダンスや複数の予測結果を合成してひとつの整合的な予測を作成する技術等が急速に進展しています。また、進展の速い先端AI技術へ柔軟に対応するための、学官のみならず産業界も含んだ連携も今後重要となります。
今回の研究会では、先端AI技術を活用した数値予報技術開発をテーマに、気象庁におけるAI気象モデルやAIガイダンスの開発について紹介するとともに、産業界及び学術界におけて先端AI技術を用いた気象予測研究・技術開発に取り組む専門家からの最新の成果や知見をご講演いただきます。その上で、AI技術を活用した数値予報精度向上に向けた産学官の連携についても議論したいと考えています。
多くの方々のご参加と活発なご議論をお願いいたします。
| 0(13:30--13:35) | 佐藤芳昭(気象庁総務部) | |
| 1(13:35--13:50) | 田中泰宙(気象庁情報基盤部数値予報課) | |
| 2 (13:50--14:50) 気象庁における先端AIを活用した数値予報技術開発の取り組み | ||
| 2.1(13:50--14:20) | 「数値予報課でのAI気象モデル開発について」 | 米原仁(気象庁情報基盤部数値予報課) |
| 2.2(14:20--14:50) | 「数値予報課における先端AI技術を活用したガイダンスの開発について」 | 飯塚義浩(気象庁情報基盤部数値予報課) |
| 3 (15:00--16:00) 気象予測分野における先端AI技術に関する最新研究 | ||
| 3.1(15:00--15:30) | 「領域AI気象モデルの開発と高精度化に向けた取り組み」 | 佐々木潤(日本気象協会) |
| 3.2(15:30--16:00) | 「AIとデータ同化で実現する“actionable”な天気予報へのパラダイムシフト | 小槻峻司(千葉大学 国際高等研究基幹) |